日野原重明さん【著名人の才能】
100才の現役の医師・日野原重明さん。著書『生きかた上手』がミリオンセラーになるなど数々の著書もお書きになっている先生です。
日野原重明さん/医師(1911.10.4)energy190
医者として宿命に存在すると有難いのは「奉仕の才能」です。誰彼無く、無償でその人に愛情を注ぐ、それが有るか無いかは大きな差になると思います。
日野原さんの本能のバランス⇩
日野原先生の本質の中心になっているのは、その「奉仕の才能」です。その精神があるから、いつまでも医療に真剣に従事できるのでしょう。
そして「保守の才能」を持っています。何かを守ろうとするチカラが強いのです。これも医療従事者には必要な能力です。また、この才能は職人気質を生みますから、経験や継続により技術を手に入れることになり、その道のプロフェッショナルになりやすいタイプと言えます。
そして「伝達の才能」があります。これは文筆家としての才能になります。著書が多いのはこの才能が発揮されているからです。
そして、一番強いのは、「名誉運」。この才能があるので、院長や理事長、名誉学長など、その名誉ある地位に立ちやすいのです。文化功労者、文化勲章を受賞するのも、この名誉運が強いためです。
またこの名誉運は、攻撃の才能でもあって、とても行動的であり、プライドを持って事に当たります。戦略家でもあるので、計画をしっかり建てて攻撃するタイプです。地下鉄サリン事件の際に、院長を務めていた聖路加国際病院が結果的に被害者治療の拠点となったのも、この戦略的攻撃力が発揮されたからでしょう。
100才を越えても、現役の医師として活躍出来たのは、このプライドの才能が発揮されているからに違いないのです。(2011年のコラム再掲載)
日野原先生は7月18日に他界されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。