「親の役目」とひと口にいっても、なかなか難しいものですよね。役目としての上下関係も教えこまねばなりませんし、役目を離れれば対等だということも身につけさせなくてはなりません。
家の中ではこう、世の中に出たらこうと、二つのことをバランスよく教えないと・・
上下関係でばかり子どもをしつけると、目上のいうことはなんでもハイ・ハイと素直に聞いてばかりいる子どもに育ててしまうこともありますから。
親の目からはいい子でも、世の中へ出て、人様から可愛いがられ順調に引き立てられていくとは限りません。
組織の中で伸び切れないとか、会社の責任を負わされて首になったり、排斥されたりするような人をみていると、子どもの頃はたいへん素直ないい子であったということが多いんです。
ただ小さいときに慣らされてしまったように、一つの会社で社長が親父、社員が子どもというような感覚になり、親父(社長)のいうことはなんでも聞くというようになってしまっているのです。
このタテ割り感覚だけで育てると、集団のいうこと、進む方向に迎合するだけの人間になってしまい、個人としての運勢を発揮することができなくなるのです。
ヨコ割り感覚を加えて世の中へ出ると、組織や集団に振り回されない人間になる面が期待できます。会社は会社、自分は自分。そういう感じです。ですから、強い不満があったときは「よし、それなら自分で会社を作ってやろうじゃないか」という気も出てきます。
目次
第一章 「子どもとの付き合い方」
第二章 「子どもにタテ社会とヨコ社会を教える」
第三章 「子どもの性格・個性を知る」
第四章 「子どもに幸運をつかませるには」
第五章 「男と女・運命の違い」
第六章 「男と女で育て方が違う」