●出来の悪い子どもと言うけれど・・
「ウチの子どもは出来が悪い。なんとかならないものか?・・・・」と頭を抱え、何をどうしたらよいかとお悩みのお父さんお母さんを最近非常に多く見受けます。出来が悪いといっても、学業成績が悪い、素行が悪い、性格が悪いなど、さまざまですし、大して悪くもないのに、親の高望みが過ぎて悪く見える場合もあれば、誰がみても悪いなと思える場合もあり、一概には論じられるものではありませんよね。
でも、算命学的にみるとまったく『子どもたちに責任はない』と言わずにはおれないのです。責任がないどころか、受難をより多く運命づけられている気の毒な存在といってよいと思います。
今の時代の子どもたち、そしてこれからの子どもたちは、科学の力だけが飛び抜けて発達した時代を生きなければならなくて、人間の内的な精神世界とのバランスを著しく失った時代を生きなければなりません。
科学の発達は、良し悪しは別にして私たちの生活や社会構造をあらゆる面で合理化させ多様化させています。そのスピードは、心が納得して選択する余裕を与えてくれるものではないようです。
私たち大人でさえ、「これでいいの?」「この先どうなるの?」と自信が持てない時代に、子どもたちは、生まれながらにして生活や社会構造の合理化や多様化の猛烈なスピードに直面している、これはたいへんなハンディを背負っていると言わなければなりません。
子どもたちにとって様々な意味でお手本となる親や大人たちが、今の世の中で右往左往していては、すくすくと”いい子”になれといわれても途方にくれるばかりでしょう。子どもたちは子どもたちなりに、生活の多様化についていくのが精一杯で、それを吸収し対応するのに神経をピリピリさせているわけです。科学の進歩や生活様式や社会通念のゆるやかな「昔」の時代には考えられないようなプレッシャーやストレスが、今の子どもたちに襲いかかっているといっても過言ではないと思います。
子どもに責任はない、子どもが気の毒だとはそういうことなんです。子どもの”出来が悪い”といって、子どもに責任があるように考えたり悔んだりするのはとんでもない見当違いなんです。
目次
第一章 「子どもとの付き合い方」
第二章 「子どもにタテ社会とヨコ社会を教える」
第三章 「子どもの性格・個性を知る」
第四章 「子どもに幸運をつかませるには」
第五章 「男と女・運命の違い」
第六章 「男と女で育て方が違う」