親の思いこみや決めつけは、子どもの然るべき運勢をつぶしてしまうということを前回までにお話して来ましたが、それは決して「子どもを判断するな」とすすめているわけではありません。我が子と普通につき合っていれば「この子は頭がいい子だぞ」とか「これは頭が悪いな」という判断は否応なく生じることです。それがいけないというのではありません。
問題なのはその先です。多くの親はそこから先を踏み違えるんです。
頭が悪いということから放ったらかしにするか、無理失理勉強をつめこませるか、というような対処の仕方しか思い浮ばないんですね。多くの人は・・・
頭がいいということにしても同じです。楽天的にかまえるか、あるいは「ああしろ」「こうしろ」と過剰に面倒をみてやることしか思いつかないのです。
我が子の頭の善し悪しは、親に目先の対応の仕方を迫っていることではなく、
親自身が”天の啓示”を与えられているということなんです。
どういうことかといいますと、頭が悪い、物覚えが悪いということは、天が「この子は周りに影響されない子だよ」ということを親に教えているんです。「『周りに影響されないことの良さ』で育っていったら、世の中で抜きに出た人物になったり、何ごとかで成功するような人になりますよ」ということを教えているということです。
逆に、この子は頭がいい子だとすると、親は手放しで喜びますが「この子はなんでもかんでも受け入れるのが早いから、まわりが注意しなければなりませんよ」ということを天が教えているわけなんです。
子どもが内面に持っている可能性、いいかえればその子の然るべき運勢を親が伸ばしてやるのに心得たい根本の認識がそこです。そこさえ、しっかと心得ておけば、いちいちの対応を誤るということも少ない、と言っていいかと思います。
目次
第一章 「子どもとの付き合い方」
第二章 「子どもにタテ社会とヨコ社会を教える」
第三章 「子どもの性格・個性を知る」
第四章 「子どもに幸運をつかませるには」
第五章 「男と女・運命の違い」
第六章 「男と女で育て方が違う」